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高齢で独り暮らしの親を犯罪から守るために出来る工夫や防犯とは?

高齢で独り暮らしの親を犯罪から守るためには。

 

 

昨今、高齢化に伴い単身高齢者世帯が増加傾向にあります。

それと共に高齢者を狙った犯罪も後を絶たず、年々巧妙化してきているので、離れて暮らす家族は気が気ではありませんよね。

 

 

高齢者が安心して生活できるためには、高齢者自身が防犯意識を持つという必要性と共に、離れて暮らす若い世代の家族が色々なサービスや便利グッズなどを利用し、高齢者が一人ではなかなか億劫がってできない防犯対策をフォローしてあげる必要があると思います。

 

 

今回は具体的にどのような防犯対策をとるべきかを説明していきます。

 

 

 

⭐高齢者宅を狙った犯罪

 

 

昨今、あえて高齢者をターゲットにする犯罪が多発しています。単身かどうかということよりもお年寄りだけで暮らしている家を狙っての空き巣や忍び込み、居抜きといった「侵入窃盗」がその大部分を占めています。

ここ数年に発生した侵入窃盗事件の被害者の約45%が65歳以上というデータもあり、離れて暮らす高齢の親を持つ方は心配でならないことでしょう。

 

 

 

①「あえて高齢者を狙う」ということはどういうことなのか?

 

・反撃できない

 

犯人が高齢者を狙う一番の理由は反撃してこない、ということだと思います。

万が一自宅に侵入され犯人と遭遇した場合。

体力的な問題、認知能力の低下などから高齢者が犯人に反撃することはなかなか難しいですよね。

相手が抵抗も反撃もできないのをいいことに高齢者ばかりを狙い撃ちしている悪い輩がいることは確かです。

 

 

 

・タンス預金をしていることが多い

 

高齢者はタンス預金として現金やその他の資産を自宅に保管している方が多くみられます。しかも金庫ではなくたんすの中や布団や枕の下に隠していることもあるとのこと。

高齢になるとお金が必要な時に以前のようにサッと銀行に行くということが億劫になることも貴重品を手元に置いておきたいという理由の1つにあげられるのではないでしょうか。

でも盗まれたら現金はまず返ってきません。

なるべく銀行に入れておくか家族に預けておきましょう。

 

 

・騙されやすい

 

最近では強盗や空き巣の他に「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」「還付金詐欺」などの詐欺被害も多いことはよく知られています。よく知られているわりに被害が後を絶ちません。

高齢による認知機能の低下、また疾患としての認知症があると正常な判断ができなくなり、騙されたことに気づかないということも多いようです。

体力や知力の低下した高齢者は、犯罪者にとって非常に騙しやすく好都合な存在なのです。

 

 

 

②高齢者の大半は防犯意識が低い

 

押し売り詐欺やオレオレ詐欺など独居老人を狙った犯罪が後を絶ちませんが、なぜ再三注意するようにニュースなどで呼び掛けていても犯罪が減らないのでしょうか。

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以前鍵メーカー「美和ロック」がおこなった調査によると、高齢者の犯罪に対する危機意識が低いことがうかがえます。

400人の高齢者のうち10%以上が空き巣などの被害に遭ったと答える一方で防犯対策のためにお金をかけている人はほとんどいないとのことでした。

 

被害に遭いながらこれと言った対策を講じなければ、今後同様の被害を受けるかもしれません。

本人が積極的に意識向上するのが一番良いのですがそれが難しい場合には、離れて暮らす家族が本人に代わって対策を講じるなどのサポートが必要となってきます。

費用はかかりますが大切なお金、命には代えられませんよね。

 

 

③狙われる高齢者の特徴

 

・単身の高齢者世帯

 

特に単身世帯の高齢者は犯人に目を付けられやすいでしょう。

1日中在宅している、夕方の早い時間から電気が灯っている、ずっとテレビやラジオの音が流れている、本人以外に外出するのを見ない。ヘルパーさんが毎日、または週に何日か来ているなど家の前に停められた自転車でわかる、などこれらの特徴を犯人は見逃していません。

 

色々と調べた上で犯行に及んでいるので、犯行が起きたその時から何日も、ともすると何週間も前から計画をたているのかも知れません。

 

 

 

・過信や警戒心のない人

 

人はどんなときも自分は大丈夫だと思ってしまう傾向がありますが、それは楽観的でとても危険なことです。

 

高齢者自身の警戒心や防犯意識がそれほど高くないのも問題で、ヘルパーさんがお昼にくるから、と不用心にも玄関や窓の鍵をかけずにいたり、まだまだ私は若い、耳も遠くないし侵入者くらいすぐにわかるはず、などと思っていてもを閉め忘れてそのまま就寝と言う人も少なくないようです。

 

病気がちだったり極端に高齢で動きも緩慢だったりすると自分に自信がなく防犯にも気を付けなければならないと思うこともあると思いますが、特に病気らしい病気をしたこともなく定年退職して在宅することが多くなった単身の方はまだまだ自分に自信を持っていらっしゃるのでしょう。

 

例え自信があっても単身の場合は特に防犯に対して意識を高く持ちたいものです。

 

 

・だらしない風貌

 

外出時、財布が外からハッキリ見える場所に入れている人も多いと聞きます。

買い物や散歩のために外出するのはまったく問題ありませんが、財布がポケットからはみ出していることが意外と多いです。

高齢になると人の目が気にならなくなってきたり、注意が散漫になってきますので、本人は気にしていなくても周りからみるとだらしなく無防備に見えることも。

 

犯人がどこかでそのような獲物となる高齢者を探しているかも知れません。

可能であれば例え近所でもきちんとした格好を心掛けてシャンとして歩いて行きたいものです。

 

 

・必要以上の大金を持ち歩く

 

手元にないと心配だからといって必要以上に大金を持ち歩く人も危険です。

そんなに買い物しないのに、と思うくらい財布に忍ばせていると、出し入れの際に落としたり、大金を持っていることが周りに知られてしまいます。

たとえ奪われたりしてもまず現金は戻ってきません。必要な分だけに抑えるなど、お金に関しては特に注意が必要でしょう。

 


 
 
 

⭐どのような防犯対策をすれば良いか

 

・窓に重点を置いた防犯を

 

空き巣は窓から侵入してきます。

鍵をかけていない人目につきにくい場所の窓からの侵入が一番多いと言われています。

窓に意識を向ける必要があり、夜間はシャッター、雨戸などがあれば必ず閉めることを心掛けましょう。

 
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特にベランダの窓は外からハッキリ見える上に、3階くらいの高さならば塀などを使って余裕で登れてしまうことも。ベランダの窓を破られれば室内に侵入され、財産や生命を脅かされてしまいます。

窓に補助錠を設置したり、強化ガラス、防犯ガラスに交換したり、フィルムを貼って窓ガラスを強化する必要があるでしょう。

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必要に応じてアラームを設置すれば、窓に振動や衝撃が加えられた際に大音量で知らせてくれます

 
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・地域で犯罪者を見逃さないように普段からコミュニケーションを

 

近隣住民に協力してもらうという方法もあります。不審者を見つけたら声をかけて犯罪を許さない地域の絆を犯人に教えてやりましょう。

 

空き巣は下見のために何度も現れることが多く、その際に地域住民に声かけられると「顔を覚えられたかも」と侵入を辞める傾向にあります。

 

しかし、この方法は高齢者本人と近隣住民との関係がある程度良好であること、地域のコミュニケーションが活発なことが前提です。見ず知らずの他人同士では成立しません。

それでも毎日顔を合わせて関係性を築いていけば互いに良いコミュニケーションをとることができ、防犯に繋がります。

 

・防犯性の高い物件に住む

 

防犯性の高い物件に住むことも重要です。お年寄りには築何十年の古めかしいアパートでは心もとないでしょう。費用など色々と考えなければならない面はありますが、「オートロック完備」「4階以上」「管理人常駐」の物件が安心です。

 

 

・マンションなどの集合住宅は管理会社にも相談

 

近隣住民の協力が得られない場合は、大家や管理会社に頼るのもアリですね。

自分が単身であることを伝え、常に気にかけてもらうようにしましょう。

 

 

 

 

⭐ もしも被害にあったら

 

被害に遭っても責めるのはいけません。
詐欺にしろ空き巣にしろ、被害に遭ってしまったものどうしようもありませんし、高齢者はただでさえ徐々に衰えていく身体的能力に自信をうしなっていることも多いのです。殊更に責めるのは酷です。

高齢者本人も好き好んで被害を受けた訳ではないので、まずは命の無事を喜び一緒に今後のことを考えていきましょう。



 
 

⭐まとめ

 

高齢者が空き巣被害や詐欺被害から身を守るには、常に防犯意識を高めることが重要です。

特に単身の高齢者世帯の場合、「あの家は老人の単身世帯だ」「あの家ならイケる!」と思われてターゲットにされやすくなってしまいます。

誰でもいつ犯罪に遭うかはわかりません。

万一のことを考えて防犯グッズを購入したり、本人がなかなか防犯を意識しようとしないなら家族が帰省したときに家に様々な防犯グッズを取り付けて使い方などを説明してあげるとよいでしょう。