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親の介護にかかる費用は?介護保険で受けられるサービスの種類と負担額。

わたしたちは年老いて人の手を借りて生活しなければならなくなったとき、一体どのくらいの費用が必要になるのでしょうか。

 

この記事を読んで下さる方は、近い将来ご高齢の親御さんに介護が必要になるのでは?と漠然とした不安を抱えていらっしゃる方が多いのかなと思います。

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50代前半の私が

【自分の将来のこともそろそろ考えなくちゃな~】

と言うと

【まだ少し早いでしょう~笑】

と一様に言われます。

 

でも私は20代の頃から今まで既に母、祖母、父という身内の介護をし亡くしているので、【次は自分の番】という意識が高いのです。

 

私は持病もあり、恐らくポックリ死ぬことはできないと思っています。

 

死に直結する病気ではありませんが、きっと痛みと自分の体を自分でコントロールできないイライラとでメンタルを相当やられながら介護生活を長くおくることになるだろうと予想してます(汗)

 

何も自分で出来ないとき、要介護4とか5の判定が出て人の助けを借りなければならないとき、どれくらいのお金が必要になるのか。

 

今からとても不安です。

 

 

 

⭐介護保険制度の仕組み

 

日本では現在、介護保険法によって介護保険制度が作られ、40歳以上の人は保険料の納付が義務づけられています。

 

一昔前の日本では介護は《家族の問題》でした。

 

でも現在は世界一の長寿国になって、寝たきりや認知症などの介護が必要な高齢者の増加や介護の長期化など、介護の必要性が高まり介護保険制度が作られることになったのです。

 

介護保険制度は、介護が必要になった高齢者やその家族を社会全体で支えていく仕組みで、誰にでも起こるそのリスクを多くの人で負担しあい、万が一介護が必要になったときに、サービスを利用できるようにしようという制度です。

 

 

介護保険についての詳細

↓↓↓

https://kaigo.homes.co.jp/manual/insurance/about/

 

⭐あなたの親も当てはまる?介護サービスを受けることができる人

 

そしてそのサービスを受けられるのは原則として第1号被保険者(65歳以上の方)、第2号被保険者は老化に起因する疾病(指定の16疾病、末期ガンや関節リウマチ等)により介護認定を受けた場合に限りサービスの対象となります。

 

⭐親が介護を必要とする時に介護サービスを受けるためには

 

要介護認定の申請をしなければなりません。

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介護保険サービスを利用するには要支援・要介護認定が必要です。まず住んでいる市区町村の介護保険担当窓口で申請することから始めます。

 

役所の窓口で日程調整をし、役所から任命された認定調査員が自宅に来てご本人に日常生活の状況を伺い、身体機能のチェックを行います。

 

その際、少しこちらが不快になるようなチェックも入ります。

 

まだ認知症などではない頭のしっかりとした高齢者にも

まるで子供に尋ねるかのような質問をしたり、トイレはどのようにしているのか、詳細を聞かれたり、私の父はその調査員に下らない質問をするな!と声を荒げていました。

 

調査員の方もお仕事なので仕方がないのですが頭がしっかりしている方だとやはりあまり気分のよい質問ではないのですね。

 

その後は認定結果が出るまでに1か月程度を要します。

 

 

 

⭐介護認定をされるとこんなサービスが受けられます。その費用や支給額は?

 
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実際にどんなサービスが受けられるのか、その内容が一番気になるところですよね

 

認定のために自治体の調査員と面談して要介護認定されると、介護保険でサービスが受けられるようになります。そのサービスにかかる費用の1か月の限度額が以下の通りです。

 

支給限度額(1か月)円

要支援1 → 50,030

要支援2 →  104,730

要介護1 →  166,920

要介護2    →  196,160

要介護3 →  269,310

要介護4 →  308,060

要介護5 →  360,650

 

段階によって支給限度額が分かれています。

このうち本人の前年度の所得によって1割~3割を負担することになります。

 

 

①居宅介護支援

ケアプランの作成、家族の相談対応など。

(ケアマネージャーへの支払いは介護保険から出るので直接支払うことはない)

 

②自宅に住む人のためのサービス(居宅サービス)

 《訪問型サービス》

・訪問介護

・生活援助(掃除や洗濯、買い物や調理など)……20分以上の45分未満の場合1割負担→200円 2割負担→400円3割負担→600円

・身体介護(入浴や排せつのお世話)……20分以上30分未満の場合1割負担→274円 2割負担→548円 3割負担→822円

・訪問看護(医師の指示のもと、看護師が健康チェックや、療養上の世話など)……1割負担→516円 2割負担→1032円 3割負担→1,548円

 

・訪問入浴介護(自宅に浴槽を持ち込み入浴介助を受ける)……1割負担→1,382円 2割負担→2,763円 3割負担→4,144円(1回につき)

 

・訪問リハビリテーション(リハビリの専門家に訪問してもらい、自宅でリハビリを受ける)……段階によって異なる

 

・居宅療養管理指導(医師、歯科医師、薬剤師、栄養士などに訪問してもらい、療養上の管理・指導を受ける)

……月に2回まで1割負担→507円 2割負担→1,014円 3割負担→1,521円

定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間対応型の訪問介護・訪問看護サービス)
 《通所型サービス》

・デイサービス(食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持、向上するためのリハビリやレク、「おいしく、楽しく、安全に食べる」ための、口腔清掃や口唇・舌の機能訓練などを日帰りで行う)

・デイケア(施設や病院などで、日常生活の自立のために理学療法士、作業療法士などがリハビリを行う)
認知症対応型通所介護(認知症と診断された高齢者が利用するデイサービス)

 《短期滞在型サービス》

ショートステイ(施設などに短期間宿泊して、食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するためのリハビリの支援など。家族の介護負担軽減や施設入居準備などに利用できる)一日辺り目安(負担割合により異なる)

要介護1→633~1,898円

要介護2→707~2,119円

要介護3→1,001~3,002円

要介護4→1,166~3,496円

要介護5→1,327~3,980円

 

 

③施設に入居するサービス(施設サービス)

・特別養護老人ホーム(特養)→日常生活の支援をしてほしい 1日あたり

595円~2,656円

・介護老人保健施設(老健)→介護やリハビリを受け在宅復帰したい 1日あたり

824円~3,153円

・介護医療院→長期の療養を必要とする人のための施設。医療と日常生活上の介護を一体的に提供1日あたり

858円~4,268円

 

 

施設サービスを利用した場合の費用

サービス費用の1~3割の負担額+居住費+食費+日常生活費となります。

施設によっても、病床によっても異なりますが1か月あたり総額で100,000円~140,000円ほどの計算になります。

 

④福祉用具に関するサービス

介護ベッド、車イスなどのレンタル
入浴・排せつ関係の福祉用具の購入費の助成(年間10万円が上限で、その1~3割を自己負担することで購入できる)

 

 

⑤住宅改修

手すり、バリアフリー、和式トイレを洋式にといった工事費用に補助金が支給される。最大20万円まで。

所得によって1~3割負担。

 

例えば我が家の場合、玄関前に長さ100センチの手摺設置工事

66,000円→19,800円(3割負担)

でした。

 手続きなども包括センターの職員の方が立ち会ってくださり、業者とのやりとりもスムーズでしたのですぐに取り付けられました。

https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html

 

 

 

⭐親が要介護になったら・・・介護保険についてまとめ

 

親が介護が必要になったとき、本人の希望、また体の状態、環境、そして金銭的な問題などにより、在宅にするか施設にするかを考えるときが来るかと思います。

 

まだ年もお若くて介護認定が比較的軽い人ならお一人住まいでも在宅サービスを受けながら生活することはできるとは思いますが、要介護4、5などの比較的重い認定の場合はお一人で在宅サービスを受けるのには無理がありますよね。住み慣れた自分の家を出て施設に入るには体も頭もしっかりしているうちからある程度の見通しを持って計画を立てていないとズルズルとタイミングを見失ってしまうかもしれません。

 

介護費用だけでなく、高齢になればなるほど医療費もかかってきます。

 

最近では立て続けに高額療養費の計算方法が変わり、医療機関に月々に支払う額がかなり高くなった高齢者の方も多かったのではないでしょうか。

今後また負担額が増えることも考えて自分達の将来のためにもしっかりとお金を貯めておくこと、親子で共倒れにならないよう親のお金をきちんと把握して介護にかかる費用はなるべく親のお金で賄うことを早くに話し合っておくことが大切なのではないでしょうか。